慢性便秘とは、
・排便の回数が少ない
・便が硬くて出にくい
・排便後もすっきりしない感じが続く
といった状態が長期間続いていることを指します。
一時的な便秘とは異なり、このような症状が習慣化し、日常生活に影響を及ぼしている場合に慢性便秘と考えられます。
なぜ起こるの?
慢性便秘は、一つの原因だけで起こることは少なく、いくつかの要因が関係しています。
・食事中の食物繊維や水分の不足
・運動量の低下
・排便を我慢する習慣
・生活リズムの乱れ
・ストレス
・加齢による腸の動きの低下
・服用している薬の影響
などが、便秘の原因や悪化要因になります。
また、腸の動きそのものが弱くなるタイプや、直腸でうまく排便できないタイプなど、便秘の種類によって背景は異なります。
どんな症状が出るの?
排便に関する症状として、
・排便回数の減少
・硬い便
・強くいきまないと出ない
・残便感
などがみられます。
そのほかにも、
・お腹の張り
・腹部の不快感
・食欲不振
・気分の不調
などを伴うことがあります。
症状の程度には個人差があります。
どうやって診断するの?
診断では、排便の状態や生活習慣を詳しく確認することが基本です。
医師は、排便回数、便の性状、排便時の様子、症状が始まった時期などを問診します。
必要に応じて、血液検査や画像検査、内視鏡検査などが行われ、大腸の病気などが隠れていないかを調べます。
これらの検査で重い病気が否定され、症状が慢性的に続いている場合に、慢性便秘と診断されます。
治療の基本
治療の基本は、生活習慣の見直しと薬物療法です。
・十分な水分摂取
・食物繊維を意識した食事
・適度な運動
・排便のリズムを整えること
が重要です。
必要に応じて、下剤や腸の動きを助ける薬が用いられます。
治療は、便秘のタイプや体質に合わせて調整されます。
鍼灸は役立つの?
鍼灸治療は、慢性便秘に対する補助的な方法として研究されています。
鍼やお灸の刺激が、腸の動きに関わる神経の働きを調整し、排便を促す可能性があると考えられています。
一部の研究では、排便回数の増加や、便の出やすさが改善したという報告もあります。
ただし、鍼灸だけで便秘が完全に解消するとは限りません。
標準的な治療を基本としながら、症状緩和を目的として併用される位置づけです。
受診の目安
便秘が、
・急に悪化した場合
・血便が出る場合
・体重減少や強い腹痛を伴う場合
・長期間改善しない場合
には、早めに医療機関を受診することが大切です。
まとめ
慢性便秘は、多くの方が悩む身近な症状ですが、適切な対応で改善が期待できます。
治療の基本は、生活習慣の調整と標準的な医療です。
鍼灸治療は、その治療を支える補助的な選択肢として、排便を助ける可能性があります。
不安があるときは、医師や鍼灸師と相談しながら、安全性を重視して取り入れていくことが大切です。