レイノー現象とは、手や足の指の血管が一時的に強く収縮し、血流が悪くなることで、指先の色が白や青紫色、赤色に変わったり、しびれや痛みを感じたりする状態をいいます。
寒さや精神的な緊張をきっかけに起こることが多く、しばらくすると自然に元に戻ることが多いのが特徴です。
病名というよりも症状の名前で、体質的なものとして起こる場合と、ほかの病気に伴って起こる場合があります。
なぜ起こるの?
寒さやストレスによって、指先の血管が過剰に収縮することが関係しています。
自律神経、とくに交感神経の働きが過敏になることで、血管の調整がうまくいかなくなると考えられています。
また、冷たい物に触れること、強く握る動作、長時間の振動作業、手指への圧迫や外傷などの物理的な刺激が、引き金になることもあります。
まれに、膠原病などの自己免疫の病気、動脈の病気、甲状腺の病気などが背景にある場合もあります。
どんな症状が出るの?
寒さや緊張のあとに、指先が白くなり、その後青紫色や赤色に変わることがあります。
指先の冷え、しびれ、チクチクする感じ、痛みを伴うことがあります。
症状は左右対称に出ることが多いですが、片側だけに出る場合もあります。
温めると、数分から数十分で元に戻ることが多いです。
どうやって診断するの?
症状の出方やきっかけ、色の変化の様子を詳しくうかがいます。
寒さや物理的な刺激で症状が出るかどうかも、大切な手がかりになります。
必要に応じて血液検査などを行い、膠原病などの病気がないかを確認します。
明らかな原因となる病気がない場合は、体質的なレイノー現象(一次性)と考えられます。
治療の基本
まずは、指先を冷やさない工夫が大切です。
手袋や靴下を使って保温し、冷たい物に直接触れないようにします。
強い圧迫や長時間の振動作業を避けることも、役立ちます。
ストレスをためすぎない工夫や、十分な睡眠も重要です。
症状が強い場合には、血管を広げるお薬が使われることもあります。
背景に病気がある場合は、その治療が優先されます。
鍼灸は役立つの?
鍼灸は、血のめぐりや自律神経の働きに影響し、指先の血流が改善する可能性が示されています。
冷えや緊張が強い方では、症状がやわらいだという報告もあります。
体全体のバランスを整える目的で、補助的な方法として用いられることがあります。
医療機関での治療や生活上の工夫とあわせて、無理のない形で取り入れることが大切です。
受診の目安
症状が頻繁に起こり、日常生活や仕事に支障が出ている場合は、医療機関へ相談してみましょう。
指先の色の変化が強い場合や、痛みやしびれがつらい場合も、受診を考えてください。
片側だけに症状が出る場合や、これまでにない形で急に症状が現れた場合は、注意が必要です。
指先に傷ができやすい、なかなか治らない、皮膚がただれるといった変化がある場合は、早めの受診が大切です。
たとえば関節の痛み、皮膚の硬さや色の変化、全身のだるさ、発熱などを伴う場合は、膠原病などの自己免疫の病気が疑われることがあります。
歩くと足が痛む、脈が弱いといった症状を伴う場合は、動脈の病気が関係していることもあります。
しびれや筋力低下を伴う場合は、神経の病気が背景にある可能性もあります。
症状が軽くても、不安がある場合や生活上の工夫だけで改善しない場合は、早めに医師に相談しましょう。
まとめ
レイノー現象は、寒さやストレス、物理的な刺激によって、指先の血管が過剰に収縮することで起こる症状です。
多くは体質的なものですが、まれにほかの病気が背景にあることもあります。
保温や生活習慣の工夫で、症状が軽くなることが期待できます。
鍼灸は、血のめぐりや自律神経の働きを整える補助的な方法として、役立つ可能性があります。
症状が気になるときは、ひとりで悩まず相談しましょう。