不眠症とは、
・眠ろうとしても寝つけない
・夜中や早朝に目が覚めてしまう
・十分な時間寝ているはずなのに眠った感じがしない
といった睡眠の問題が続き、日中の生活に支障が出ている状態を指します。
一時的な寝不足とは異なり、こうした状態が一定期間続く場合に不眠症と考えられます。
なぜ起こるの?
不眠症は、一つの原因だけで起こることは少なく、いくつかの要因が重なって生じることが多いとされています。
・ストレスや不安
・生活リズムの乱れ
・就寝前のスマートフォンやパソコンの使用
・カフェインやアルコールの影響
・加齢による睡眠の質の変化
・痛みやかゆみなどの身体症状
・うつ状態や不安障害などの心の問題
・服用している薬の影響
・日中の長い昼寝
・床にいる時間が長すぎること
などが、不眠のきっかけや背景になることがあります。
どんな症状が出るの?
主な症状として、
・寝つきが悪い
・夜中に何度も目が覚める
・朝早く目が覚めて再び眠れない
・眠りが浅く熟睡感がない
といった夜間の症状がみられます。
その結果として、
・日中の眠気
・集中力や注意力の低下
・疲労感
・気分の落ち込み
・意欲の低下
などが起こることもあります。
どうやって診断するの?
不眠症の診断は、睡眠の状態と日中への影響を丁寧に確認することが基本です。
医師は、
・寝つくまでの時間
・夜間に目が覚める回数
・睡眠時間
・生活習慣
・ストレスの有無
・服用している薬
などについて詳しく問診します。
必要に応じて、睡眠日誌の記録や、質問票による評価が行われることもあります。
他の病気が疑われる場合には、検査が追加されることもあります。
治療の基本
不眠症の治療の基本は、生活習慣や睡眠環境を整えることです。
・規則正しい起床時間
・日中の適度な運動
・就寝前の強い刺激を避けること
などが重要です。
必要に応じて、認知行動療法などの心理的アプローチや、睡眠薬などの薬物療法が行われます。
薬は症状や状態に応じて慎重に用いられ、長期使用については注意が払われます。
鍼灸は役立つの?
鍼灸治療は、不眠症に対する補助的な方法として研究されています。
鍼やお灸の刺激が、自律神経のバランスを整え、心身の緊張を和らげることで、寝つきや睡眠の質の改善につながる可能性が示されています。
一部の研究では、睡眠の質を評価する指標が改善したという報告もあります。
ただし、鍼灸だけで不眠症を治すことができると断定することはできません。
標準的な治療を基本としながら、症状緩和を目的として併用する位置づけが一般的です。
受診の目安
眠れない状態が、
・数週間以上続いている場合
・日中の生活に支障が出ている場合
・強い不安や気分の落ち込みを伴う場合
・いびきや呼吸の異常が指摘されている場合
には、医療機関への相談が勧められます。
まとめ
不眠症は、誰にでも起こり得る身近な問題ですが、放置すると生活の質に大きな影響を与えます。
治療の基本は、原因を見極めたうえでの生活調整や標準的な医療です。
鍼灸治療は、その治療を支える補助的な選択肢として、心身の緊張を和らげる助けになる場合があります。
不安な点があるときは、医師や鍼灸師と相談しながら、安全性を重視して取り入れていくことが大切です。