頚椎症

頚部から肩背部にかけて痛み、頚椎の可動域の制限、上肢の放散痛、しびれなどがあり、その原因が頚椎椎間板の退行変性や、ルシュカ関節、椎間関節の関節症性変化と考えられる場合が頚椎症と言います。


検査

○ジャクソンテスト
 片方の手で頚椎を健側へ側屈させ、他方の手で患側の肩を押し下げることで、頚部腕神経叢を伸展させると同部の神経障害が出現する。
○スパーリングテスト
 患者を座位にし、頚部を側屈させて、頭頂部に手を置き、徐々に下方に強い力を加える。頚椎部における椎間孔から出てくる神経根を圧迫することで、症状の発現・増強をみる。
○肩引き下げテスト
 片方の手で頚椎を健側へ屈曲させ、他方の手で患側の肩を押し下げる。障害神経が伸張されることによって疼痛が誘発されれば陽性。

神経根症状として、上肢の放散痛、しびれ、障害された神経根と一致する分節性の知覚異常、筋力低下、腱反射の減弱や消失がみられ、脊髄症状として、巧緻運動障害、痙性四肢麻痺、膀胱直腸障害がみられます。腱反射が亢進していれば上位における錐体路障害を示します。

治療法

神経根障害があれば、痛みを緩和しながら、保存的治療を行います。鎮痛は消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、神経根ブロック、頚椎カラー固定などが用いられます。脊髄障害があれば場合によっては手術も必要となります。鍼灸は、障害された神経根周囲から症状のある四肢にかけて異常を呈したツボに治療を加えていきます。重症度にもよりますが、週2、3回の治療で2、3週間が目安です。


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