不妊症

はじめに

 子供が欲しく、正常な性行為を行っているにもかかわらず、1~2年たっても妊娠しない。これが不妊と呼ばれています。日本では数十万組の夫婦が治療を受け、そのうち約半数が妊娠・出産しています。

 不妊の原因で判っているもののうち、それが女性にある場合が5割、男性にある場合が4割程度とされています。しかし現代医学的な検査を受けても原因が見つからないことも少なくありません。


不妊の原因


女性の不妊原因

・卵管因子

 卵管の炎症や周囲との癒着、あるいは細菌やクラミジア、ウイルスの感染症がおこると卵管性の不妊が増えやすくなります。

・排卵因子

 卵子の発育不全による排卵障害や、排卵に関わるホルモンの分泌の不調、あるいは卵巣機能の低下などがあります。

・子宮因子

 子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどがある、あるいはプロゲステロン(黄体ホルモン)による子宮内膜の変化不全などにより、胚が着床しにくくなります。

・頸管因子

 排卵期における子宮頸管粘液の不足や、粘液中に抗精子抗体があると精子の子宮内への移動が阻害されます。


男性の不妊原因

・造精機能障害

 精巣で精子が十分な量、あるいは完全に造られないために起こります。精索静脈瘤がある、思春期におたふく風邪により精巣炎を患った、精巣捻転を起こしたことがある、あるいは精巣や前立腺の感染症を持っている、精液中に抗精子抗体を持っている、などの原因があります。

・精子輸送路の閉塞

 前立腺炎や精巣上体炎などにより精子輸送路が狭くなったり閉塞すると、精液中に精子が十分に含まれなくなります。

・勃起障害(ED)

 勃起しない、あるいは持続力がない。ストレスが原因であることが多い。

・射精障害

 勃起はするが射精を行えない場合。ストレスもありますが、射精時に尿道括約筋が十分に収縮せずに膀胱に射精してしまう、逆行性射精を起こしていることもあります。

原因がわからない場合


 性行為のタイミングや、行為時の環境、精神状態(ムード)など重要ですが、現代医学的な検査の対象とはならない身体の異常、生活の乱れなどに原因がある場合があります。


 原因がわからない場合の不妊治療は、漢方薬や鍼灸が主になりますが、女性や男性が原因の不妊も治療をうまく併用していくことで、より効果を上げることができるかもしれません。



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