臀部痛
臀部痛には、尾骨痛・坐骨神経痛。膝屈曲筋/坐骨結節症候群・梨状筋症候群・反射性交感神経ジストロフィー・慢性局所痛症候群などがあります。
・尾骨痛
脊中の最下部に発生する疼痛で、仙椎の過剰運動性から、多発外傷による神経障害性疼痛に至るまで、様々な原因を持つ病能が集合したもの。転倒、分娩、反射性挫傷、手術に続いて起こることがある。
・坐骨神経痛
坐骨神経の走行に沿って走る疼痛、脱力、しびれ、その他の不快感。しばしば腰痛を伴う。坐骨神経に沿ったある点に、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、閉鎖孔狭窄/ヘルニア、梨状筋症候群などの問題があることを示している。
・膝屈曲筋/坐骨結節症候群
大腿後部の疼痛で、特にランニングなどの活動中または活動後に生じる。膝屈曲筋損傷は、トラック競技、サッカー、フットボールなど爆発的なスピードや急加速が要求されるスポーツで起こる。予測因子として不適切なウォーミングアップ、疲労、以前のケガ、筋力のアンバランス、柔軟性不足などがある。
・梨状筋症候群
小臀筋(坐骨神経が走行)の痙攣。疼痛と脚症状は坐骨神経の絞扼によるものである。主に歩行異常や姿勢筋の筋力低下が見られる人および妊婦に発生する。転子滑液包炎を合併することがある。
・反射性交感神経ジストロフィー/慢性局所痛症候群
慢性進行性の神経疾患で、腕や脚などの領域が侵される。捻挫のような軽微なケガの後にも生じることがある。引き金となるできごとがない場合もある。疼痛は1つの領域または四肢のいずれかで始まり、やがて広がっていく。灼熱痛、過剰発汗、腫脹、触られた時の感受性を特徴とする。神経分布域内の骨で著名な骨減少症が認められる。