変形性膝関節症

 変形性膝関節症の病態は、関節軟骨の変性と摩耗が主体であると言われています。これにより関節包の滑膜は炎症を生じ、関節水腫や滑膜の肥厚を引き起こします。また、衝撃や応力分布の変化に伴い、関節部の骨硬化や骨棘を生じさせます。摩耗が進行すると、関節裂隙は狭小化し、閉鎖し、さらに進行すれば、脛骨の荷重面まで摩耗、欠損が生じ、関節面の摩耗により側副靭帯が相対的に弛緩すると、側方の動揺性が生じます。


 発症から分類すると、特に既往歴のない一次性のものと、何らかの膝関節障害に起因する二次性のものとに分けられ、一次性が大部分(90%)を占めます。中年以降の年齢層では、症状の有無にかかわらず、25~40%が変形性膝関節症に罹患していると言われています。


 二次性は靭帯損傷や半月板損傷の既往を有するものに生じやすく、青少年でも早期から変形性変化を生じます。


検査

○動作開始時痛・動作時痛


○可動域制限

○関節腫脹・水腫

○大腿四頭筋委縮

○圧痛

○側方動揺性


治療

 保存的治療には運動療法、物理療法、装具療法などのリハビリテーションアプローチと薬物療法があります。運動療法は膝周囲の筋力強化訓練を行うとともに、歩行や自転車といった有酸素運動および関節可動域訓練を行います。物理療法は疼痛緩和作用のほか、血流改善や、筋緊張を低下させて筋肉や関節のこわばりと拘縮を改善させる作用を持ちます。代表的な物理療法としてホットパックや超短波療法などの温熱療法、レーザーや赤外線などの光線療法があります。装具療法は膝装具を用いて関節の支持性や安定性を獲得し、歩行時の側方動揺性を減少させます。また内側型の変形性膝関節症に対しては、足底装具として外側足底に楔状の足底板を用いて、内側関節面の荷重を減少して症状の改善を図る方法もあります。薬物療法の目的は鎮痛と炎症の鎮静化であり、非ステロイド性抗炎症剤の内服および外用が用いられます。変形をきたした関節軟骨の保護と病的関節液の改善を目的とするヒアルロン酸の関節内注射も用いられます。鍼灸治療は熱感や腫脹があるものから、慢性化したものまで効果があります。運動療法では主に、大腿四頭筋、股関節内転筋群、股関節外転筋群をトレーニングします。




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